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「何もわからない」ということが分かる幸せ

夕方、モグと、バーサンのところへ行ってきた。
洗濯物を届けたり、布団カバーを取り換えたり*
できたらちょっと、おやつも食べさせてあげたくて
わざと食事時をさけて、それより早めに行った。
(*)
本来なら病院の毛布(カバーもかかってる)があるのだけれど、純毛でけっこう重い。バーサンは、かかとに褥創の出来たことがあるので、足元にはなるべく圧をかけたくなくて、自分ちの軽い夏掛けを持って行ってる。そのカバーの、とりかえ、ね。


ベッドの周囲を片づけ、フルーツゼリーを食べさせていたら、
バーサンがつぶやいた。
「おれ、なーんにも分からんで、さ」
こっちの方言で年寄りは、女性でもおらとか、おれとかいうんだけど。
分からない、ってことが分かるなんて、すごいよ。
今日は頭が冴えているようだ。

入院、のきっかけとなった高熱以来、話す事が少なくなって、
意味を成さない音だったり、何か言っているのだけれど分からない状態が多かった。
今日みたいに、ちゃんと話したのは久しぶりだった。

ゼリーをあげると「おいしいねえ〜」と、いう。
スプーンを口に持っていって、バーサンに口を開けて欲しくて
わたしが大きな口を開けてみせたら
「でっかい口あけて・・・・」と、微笑んでいた。

モグのことも、ちゃんと、名前で
「モグちゃんも来てくれたンか」って。
モグも、「わあ、ちゃんと呼んでくれた」と喜んでいた。
(いつも、わたしの姉と間違えられる)
by hidaneko | 2008-07-26 21:37 | かいご | Trackback | Comments(2)
Commented by ゆ~み at 2008-07-29 16:17 x
普段なら、気にも留めない、
なんでもない会話が、微笑ましいですねぇ。。。
お母様、幸せですね。

その、お母様の何気ない会話で、
ひだねこさんも、モグちゃんも、幸せな気分になれるんですね。
Commented by hidaneko at 2008-07-30 08:43
>ゆ〜みさん

会話でも、動作でも、記憶や能力でも、
ふつうに出来ていたことが、だんだん出来なくなってくる・・・
それは仕方がないことなんですが、
たまに、ふっと、出来たりすると、うれしいですね。



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