人気ブログランキング | 話題のタグを見る

白菊

友達の姉上が亡くなった。昨日のこと。
モグのことで前に相談したことがあって、その件でメールしたら
折り返し、電話があって、「姉が亡くなったの」と。

三日前から精神に不調をきたし、精神科に入院なさっていたとか。
朝、食べたものを誤嚥して、蘇生術もしたけれどダメだったって。
そう、その日の朝のことだったのだ。

心の奥がしーんとする。
姉上は統合失調症で、認知症も入りかけていたという。
聞けば、わたしとそう違わない年齢。
「モグさんとは全然ちがうからね、うち姉のは重症だから。
気にしないでね・・・」

モグのことと結びつけては考えないけれど
友が、姉上のことでとても苦労してきたのを知っている。
友が小学校のころに、姉上が高校生で発病・・・・
多感な時期だけに、まだ母親に甘えたい時期だけに
母が姉にばかりかまっているのが辛かったという。

それがまだ尾を引きずっていて、姉に対して愛情を抱けない、と、
以前聞いたことがあった。
それは、自然な感情だと思う。罪悪感を持つことはないと思う。

最近はお母様も認知症が入って、10分前に言われたことを忘れる。
姉上と二人で暮らすのが無理な状態……。
友は、母と姉、それぞれのために、合う施設を選ぶため、
いくつも見学に行っていた矢先だった。

亡くなった姉上には酷な言い方になるかもしれないけど
最期は特に長く苦しむということもなかったというし、
ほんとに、姉上には悪いけど、これでよかったのでは? と思った。
友の苦労がひとつ減る。肩の荷が、少し軽くなる。
まだまだ、重荷を背負っている彼女・・・

時々は母親の家に泊まりに行っていた友だけど、彼女も仕事を持っている。
姉上は、自分の着るものの管理もできない状態だったという。
季節にあった衣服を選んで着ることができない。
夜中起き出して、不安になって110番や119番に電話してしまって
パトカーや消防車が何台も来たり、そんな事件も何度も。
その度に、友は市を横断して、母親の家にかけつける・・・
あるいはまた、姉上は真夜中に時間が気になって、
近所の家を叩いて時間を聞いて回ったり・・・
以前から聞いている、母親と姉上との二人暮らしの様子。
友はさらっと話したけれど、見守る彼女もすごく大変だったと思う。

だから…友の苦労がひとつ軽くなって、よかったと、わたしは思う。
多分、今日がお通夜、明日がご葬儀だろう。
「お通夜も、お葬式も行かないからね」と伝えてある。
彼女も、うちのバーサンの葬儀には来なかったし、
親しくても、義理張らない、そういう仲だから。

こちらの仏壇に線香をあげて、友達の姉上の冥福を祈ってます。
by hidaneko | 2015-10-22 20:43 | かいご | Trackback | Comments(0)


<< 今日のタナ猫・フンから米粒? 星に願いを・・・ >>