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出来心で梅仕事

今年は庭の梅の実の付きが悪かった。
春先に、花はあんなにたくさん咲いたのに……
もう老木になったからかな?
それとも、消毒も施肥もしない無農薬有機栽培、
というとカッコいいけど、実は放りっぱなしということで。

徒長枝ばかり伸びて、実は少し。
だけど、ひとつひとつが、とても大きい。
ぽとぽと落ちるまま、ナメクジの餌では惜しいから、
週の初めに木登りして、実をもいだ。
でも、半分は虫食いで、使えるのは1キロちょっと。
それでも……と、塩15%で漬け込んでおいた。

今年の梅干しは、これっきりかな? と思いつつ
市場にならぶ梅の実を横目で見ながら通り過ぎていたんだけど。

今日、シソを売っていたのだ。
いや、昨日も、おとといも売っていた。
シソの時期は梅の時期より短い。
買うなら、今

うーん、と思いつつ、やっぱり買うことにした。

午前中、草むしりや実生の棗を引っこ抜いたり、額に汗して働いて
実は、少々おくたびれ……うーん。

梅仕事って、やればそう難しくないんだけど、踏ん切りがいる。
特に、シソは、洗って、水を切って、葉をむしって、塩でもんで、梅酢で発色させて…
そんな体力、あるか?と、自分に問う。

なあに、シソは洗って水切りのために干して、明日処理してもいい。
梅も、一晩水につけてアク抜きをするというやり方もあったはず。

えいっ! と、踏ん切りをつけて、梅を2キロ、シソをひと束買った。
八百屋のおばさんが
「梅はこれで今年はおしまいよ。来週はないよ。
今年は梅が早かったわ。いつもは7月に入ってもあるんだけどね。
シソも、これでおしまい。終わりだから安くしておくわ」って。
地元産の梅が1キロ400円×2
シソが大束ので550円。
梅1キロにつき、シソ1束、かとおもったら、これで2キロ漬けられるって。
シソと梅が同時期、ってのも、珍しいんだよね。

ブログの過去ログの「梅仕事ー顛末」を見る。
手順も、塩按配もおぼえているけど、一応念のため。
ブログって、便利。すぐ出てくる。これを見ると、2008年のだった。

琺瑯容器をお湯で洗って水気をよく拭き、
中にホワイトリカーを回しかけてさらに消毒。
梅を洗って、水気を切り、竹串でヘタを取って
ざっとホワイトリカーを絡めて15%の塩でつける。

さて、シソはどうしよう……。
雨が来そうな気配。
でも、洗って干しておくと便利だろうな、と昼食後、仕事にかかる。

束ねてあるシソ、大束を結んである紐をとくと、小束が5つあった。
根っこを切って、枝のまま、屋外の水道に大盥を据えてじゃぶじゃぶ。
水を替えて、すっかり砂っけがなくなるまで、じゃぶじゃぶ。

茎の根元を輪ゴムで束ねてバッサバッサと振って水を切り、物干し竿にかける。
それを繰り返すこと10回くらい。

干し終えて、風で水気が飛ぶかな…と思ったところで、降り出した。
霧雨のような細かな雨。
大降りになってもこまるから、とりあえず、取り入れて、風呂場に干した。

夕食後……「シソをどうしよう」ということに。
「シャワーしたいし、シソが風呂場にあると邪魔だし」
「葉っぱだけむしっておこう」から
「塩でもんでおこう」になって、これが一仕事だった。

大束は、葉っぱを取って量ったら1キロあった。
1キロの梅に500gのシソというから、2キロの梅には丁度いい。
すり鉢に、葉っぱと15%の塩をいれて、ぎゅっぎゅっともむ。もむ。もむ。
泡だらけの濃い紫色の汁を、ぎゅっぎゅと絞って、ふう〜。
梅干しは漬けたばかりで、まだ梅酢が上がってない(当たり前だけどね)

前の日記を見たら、途中で冷蔵庫にいれている年もあった。
そうすべ、そうすべ。(←いま、ここ)
今年は久々の「赤梅干し」を作るんだ!
(手抜きの年だと、シソを入れない白梅干し)

   ・   ・   ・   ・   ・

梅干しは不思議なものだ。
「作るひと(主婦)の体調が悪い年は失敗する」
このジンクスは当たる。

いま、我が家で食べているのは、2010年の梅干し。
シソをいれない白梅干し(年を経て、琥珀色に近くなってるけど)
シソをいれた赤梅干し(市販の梅を買って自分で漬け込んだ小粒の梅干し)

穴倉には、あと、2012年のがある。
2011年は、大震災の年で、わたし身体に来てしまって、作らなかった。
2012年は、ばーさんの亡くなった年だけど、作ってた。
たぶん、変に気分が高揚してて、その勢いだったと思う。

2013年は、作ってない。在庫があったからかな? 梅酒を作ったのだったかな?
2014年は、Gサンのアスペ問題ですったもんだしてて、
うちの梅だけど作ったのだったが、少し失敗した(珍しく黴たのだ)
やっぱり、ジンクスは当たるようだ。

さて、今年の梅干しはどうなりますやら。

穴倉の、最古の梅干しは2009年のもの。
15年は経ってるんだ〜。
シソは使わない、梅と塩だけの白梅干しだけど
塩がこなれ、梅酢の部分がゼリー状になって、枯淡の味。

今年の梅干しが枯淡の味」になる頃、わたし、生きてるかなあ。
by hidaneko | 2015-06-27 21:42 | きせつ | Trackback | Comments(0)


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