ボトルに半分のワイン。
まだ半分ある、と思うか。
もう半分しかない、と思うか。
「まだ半分あるじゃない、元気出して」と励ますのと、
「現実をみなさい、半分しかないのよ」と諭すのと、
両方をひとりでやるのは難しい。
モグが「クロワッサンって雑誌、見る?」と聞く。
「あれって、40代向きなのね、間違って買ってしまった」と。
見せてもらったら、お化粧特集だった。
「あなただったら、バンサンカンあたりがいいんじゃないの? お肌的に」
「うん、見たけど、あれってもう働いている人用で、高いじゃない?
で、アンアン買ってきた」
学生時代から化粧っ気なしできたモグが、少し気にしだしたのかな、と嬉しかった。
春に向う季節、学生から卒業して、社会人になる人向きに新製品も売りだされている。
一度、売り場でメイクしてもらうのもいいかも・・・・
モグは、着るものの話などもしている。
身体が大きいこともあって、男物専門だったのが、通販でスーツもオーダーしたという。
・・・・と、考えてきて、ハッとした。
これって、お勤めするための準備を、彼女なりにしていたんだ。
月曜(明日)面接の会社、受かった後のことを考えて。
「よかった、前向きに、外へ出る準備をはじめたのね」と、喜びたい。
けど・・・・
「まず、朝起きることが先決でしょう」と、現実を見るようすすめたい気もする。
今朝も、目覚ましを3つ6時半にかけて、まだ起きられないでいる。
日曜だし、寝ていてもいいんだけど、自分で起きようとして起きられないでいるのが問題。
実は、お勤めは(派遣もバイトも)1年半以上、やっていない。
家にいて、体調を調えるのが精いっぱいだったのに、フルタイムで働こうとしている。
それも、聞いたら8時半〜5時だという。
夢と現実のギャップが大きいのがボーダーの特徴のひとつでもある。
自分を過大視して、なんでも出来そうに思ってしまう、
でも、現実にはできなくて、出来ない自分がいやで、落ち込む。
両極端にゆれうごき。
うまく受け止めるには、励ます役と、冷ます役、別々にやれたらいいのだけど。
家人は(水掛け爺とあだ名しているけど)いつも冷しすぎて
やる気まで無くさせるから、むずかしい。
それでなくても家族は感情的になりがちだからね。
だからなおさら、カウンセラーのように他人で相談出来る相手がいてくれたら、と思うのだが。