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地震での原発事故

やっぱりね。
「想定外」って・・・・、何を想定しても、人のすること、限度があるし、
自然の力は、人知の及ばないところがあると思います。
それにしても、東京電力から県や市への通報は、例によって、遅すぎ。
今回は、安全基準値以内だからって、漏れていたのは確かで、
今後、これ以上の地震などが起きないと言う保証はなく・・・。

ニュースの流れの中で、消えると悪いので、せっせとコピペしておきます。

柏崎原発の地震トラブル50件
東京電力は17日、中越沖地震で自動停止した柏崎刈羽原発7号機の排気筒から、通常は放出されない気体状のヨウ素や粒子状の放射性物質クロム51、コバルト60が外部に放出されたとみられると発表した。また、6号機の原子炉建屋で微量の放射線を含んだ水が漏れ海に流れたことや、低レベル放射性廃棄物を詰めたドラム缶が転倒し貯蔵庫内を汚染するなど、地震に関連したトラブルは計50件に上ったと明らかにした。

 放射性物質は同日行った排気筒の週1回の定期測定で、流入する排気の通るフィルターなどを調べたところ検出した。排気筒には発電に使った排気と、建屋内の排気の2種類が流入するが、どちらで放射性物質を除去できなかったかは分かっていない。

 会見した東電の鈴木良男・原子力運営管理部部長は「地震前のモニター監視では安定していた。地震と何らかの関連がある可能性が高いが、原因は調査中」とした。放出された放射性物質の値は極めて低く、周辺環境への影響はないとしている。

 転倒したドラム缶には、ねじや配管、定期検査などで使った作業員の手袋などをビニール袋に包んで入れ、固体廃棄物貯蔵庫で保管していた。地震の影響で約100本が転倒。うち数本のふたが開き、床から微量の汚染が検出された。

 このほか、排気筒に接続されているダクトのずれが5件見つかり、放射能の漏えいがないか調査中。3号機の火災の原因となった変圧器に関しても、ボルトの損傷による油漏れが6件。消火設備も4カ所で配管が壊れ、耐震基準の低かった防火体制の不備を浮き彫りにした。2号機では原子炉給水ポンプの油800リットルが漏れた。

 一方、経済産業省原子力安全・保安院は同日、同原発に職員4人を派遣、中越沖地震による影響や安全状況を確認。加藤重治審議官らは7号機の排気筒でヨウ素などが検出されたデータを検証し「周辺環境への影響はない」とする東電の評価を妥当と判断。低レベル放射性廃棄物を含んだドラム缶が倒れた問題について、早急に実態を調査するよう東電に指示した。

 県原子力安全対策課の松岡輝彦課長ら4人も同日、同原発を立ち入り視察。松岡課長は視察後、6号機の水漏れについて「使用済み燃料プールの水が地震で揺れてあふれ、排気筒のダクトを抜けて階下に漏れたのではないか。構造的な問題で、東電はしっかり対応するべきだ」と指摘した。
新潟日報2007年7月17日


<中越沖地震>柏崎刈羽原発に50件のトラブル 東電発表
7月17日21時27分配信 毎日新聞

 東京電力は17日、新潟県中越沖地震の影響で、柏崎刈羽原発(新潟県柏崎市、刈羽村)に50件のトラブルが起きていると発表した。同日午後までに確認できた件数で、さらに増える見通し。消火用の水を送る配管が5カ所で損傷し、消火が十分にできない状態になっていた。これとは別に、同原発7号機からは、微量だが通常は出ない種類の放射性ヨウ素などが大気に放出されたことが確認された。地震への多数の弱点が露呈し、原発の耐震指針見直しを求める声が高まりそうだ。

 同社によると、17日午後1時ごろ、7号機の「主排気筒」の排気から、放射性のヨウ素やコバルトなどが検出された。放出量は、原発の敷地境界のすぐそばに人がいた場合に、一般人の年間放射線被ばく限度の1000万分の1の放射線を受ける程度。だが、これらの元素は通常、放出されないはずのもので、地震による異常が原因の可能性があるという。

 消火用配管は、耐震上の重要度が最低の「Cクラス」で、耐震性は高くなかった。16日の火災では、消火用水の水圧が低く、発電所員らによる消火がうまくいかなかったが、配管の損傷が原因だった可能性がある。

 また、原発で使ったネジなど、低レベルの放射性廃棄物を納めたドラム缶約2万2000本のうち、少なくとも約100本が地震で転倒し、数本のふたが開いていた。ドラム缶を納めた貯蔵庫の床からは、微量の放射性物質が検出された。外部への流出はなかった。

 さらに、1号機から5号機で、原子炉内の空気などをフィルターで浄化した後で大気中に排出する「主排気筒」につながるダクトが、それぞれずれていた。ずれの位置はすべて中の空気がフィルターで浄化された後で、環境に大きな影響はないとみられる。

 耐震設計での軽視が、火災発生や消火の遅れを招いた可能性について、東電は「今後データを集め、消火用配管などを耐震上どう扱うべきか検討したい」と話している。
 トラブル多発について経済産業省原子力安全・保安院は「原発全体の確認を終え、それぞれの詳細な評価をしたうえで、今後の対策に生かしていきたい」としている。【高木昭午】

 ■中越沖地震による柏崎刈羽原発のトラブル■
 *かっこ内は地震発生時の原子炉の状態
 ◆1号機(定検中)
 ・励磁用変圧器油漏れ
 ・主排気筒に接続されたダクトにずれ
 ・原子炉建屋の二重扉が電源断で自動開閉不能
 ・非常用ディーゼル発電機室から非管理区域に水たまり
 ・消火系配管が損傷し、地下5階に深さ約40センチの水たまり
 ・所内変圧器と送電線の接続部にずれ、基礎ボルト折損
 ・液体廃棄物処理系制御室の制御電源喪失
 ・原子炉建屋作業フロアに水たまり
 ◆2号機(稼働中)
 ・主変圧器から油漏れ、基礎ボルト折損
 ・主排気筒に接続されたダクトにずれ
 ・励磁用変圧器の基礎部に横ずれ
 ・取水設備スクリーン洗浄ポンプ起動不可
 ・タービン建屋ガス抜き用パネル脱落
 ・タービン駆動原子炉給水ポンプの油タンク室で油漏えい
 ・原子炉建屋作業フロアに水たまり確認
 ◆3号機(稼働中)
 ・所内変圧器で火災発生
 ・主排気筒に接続されたダクトにずれ
 ・低起動変圧器から油漏れ
 ・原子炉建屋ガス抜き用パネル脱落
 ・原子炉建屋作業フロアに水たまり確認
 ◆4号機(稼働中)
 ・主排気筒に接続されたダクトにずれ
 ・復水器水室連絡弁のつなぎ目に亀裂、水漏れ
 ・原子炉建屋作業フロアに水たまり
 ◆5号機(定検中)
 ・主排気筒に接続されたダクトにずれ
 ・ろ過水タンク水漏れ
 ・取水設備スクリーン洗浄ポンプ起動不可
 ・原子炉建屋作業フロアに水たまり
 ◆6号機(定検中)
 ・低起動変圧器油漏れ
 ・原子炉建屋の非管理区域で放射能含む水漏れ、海へも1.2立方メートル放出
 ・原子炉建屋作業フロアに水たまり
 ◆7号機(稼働中)
 ・取水路の護岸にひび割れ
 ・原子炉隔離時冷却系の水密扉の水密性が低下
 ・原子炉建屋作業フロアに水たまり
 ◆固体廃棄物貯蔵庫
 ・第二棟内のドラム缶約100本が転倒、数本のふたが開く
 ◆開閉所
 ・500キロボルト新新潟2L(送電線)停止
 ・500キロボルト新新潟2L遮断機付近から微量の空気漏れ
 ・500キロボルト南新潟2L停止、絶縁用油漏れ
 ◆事務本館等
 ・事務本館常用電源断
 ・事務本館・情報棟のつなぎ目破損、ひび多数、ガラス破損多数、空調室外機破損、防水槽破損、ダクト落下、調理器具落下
 ◆構内など
 ・土捨て場一部崩落
 ・飲料水タンク漏れ
 ・消火設備計4カ所の配管が損傷・漏水(1号機原子炉建屋北東、同タービン建屋西、同軽油タンク近くの消火栓付近、2号機サービス建屋への供給ライン)
 ・環境モニタリングデータの県への伝送不能
 ・進入路に段差発生
 ・構内道路寸断、広い範囲が液状化
 ・南北放水口の護岸が沈下


柏崎刈羽原発、全7基でトラブル50件…地震対策見直しへ
7月18日1時52分配信 読売新聞

柏崎刈羽原発、放射性物質は大気中にも 中越沖地震
2007年07月17日23時32分 asahi.comより

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例えば、消火活動にしたって、このありさまだもの。
原発火災、消火に2時間 「想定外」の対応に課題
2007年07月17日23時58分 asahi.comより
 新潟県中越沖地震の影響で変圧器から出火した柏崎刈羽原発の火災は、消火まで約2時間を要した。消防はほかの対応に追われてなかなか現場に到着できず、東京電力側も当初、消火活動にあたったのは4人だけ。経済産業省によると、地震に伴って原発で火災が起きたのは初めてといい、想定外の事態への対応に大きな課題を残した。

 「火災の状況が国民の目にさらされ、原子力の安全に対する不安を増大させた」。甘利経産相は17日未明、東電の勝俣恒久社長を呼び、不満をぶちまけた。

 原発敷地内で黒煙が上がったのは、地震発生直後。隣の2号機で当直勤務中の従業員が見つけ、連絡を受けた3号機の社員が119番通報を試みたが、すぐにはつながらなかった。火災発見から12分後の16日午前10時27分、連絡がとれたが、柏崎市消防署は人命救助などに追われ、全隊が出払っていた。

 東電社員2人と協力会社員2人が現場に駆けつけた。油類が燃えている可能性が高いため直接放水ができず、化学消火剤の準備を急ぐ一方、変圧器の周囲に水をかけた。

 一方、消防は隊員4人を緊急招集し、同11時ごろに化学消防車で出動。通報から1時間後の同11時27分に到着し、鎮火は午後0時10分だった。

 同署と東電は年1回、放射線防護服などを着込んでの訓練を実施。同署の萩野義一警防第2消防主幹は「原発で火災が起きるなんて想定外中の想定外」といい、同原発内で消火活動をしたのは初めてという。

 また、同原発では約1000人の職員のうち約3割にあたる当直勤務のある職員が、消火活動の研修を受けている。これら職員を中心に「自衛消防隊」を組織している。だが、16日の火災で現場に居合わせた中には、こうしたメンバーはいなかったという。




コメント欄でひろ先生が紹介してくださった、
CNNの写真は、こちらからどうぞ。
by hidaneko | 2007-07-18 08:10 | うきよ | Trackback | Comments(2)
Commented by ひろ@奈良 at 2007-07-18 10:38 x
施設の火事を2時間ほど放置、それは、この世界最大の原発施設に消火施設がないと言うことらしいですね。
東電が政府に報告するのが、遅れたと、東電の責任になっていますが、相次ぐ、東電の事故で、それは考えられない。東電の政府への報告を政府が隠蔽する工作に時間を要したのではないか、だから、事実を小出しにしたのではないか、それらが、政府(国)の指示で行われたとしたら、非常に怖い事実ですが、これを追求する日本のマスコミはないようで、CNNニュースに火事の様子が載っています。報道は、地震があって、その被害の状況を伝えているのですが、黒煙を上げて燃えている様子は怖いです、なんと言っても世界最大の原発施設ですから、事故が起これば、チェルノブイリ原発事故の比較にならないほどの惨事が起こります。

http://www.cnn.com/2007/WORLD/asiapcf/07/16/japan.quake.reut/index.html?iref=newssearch
Commented by hidaneko at 2007-07-18 11:04
>ひろ先生

CNNニュースへのリンク、ありがとうございます。
この写真と同じものを、テレビの実況中継で見ながら、
消火の遅れに、いらいらしていました。
市の消防に頼っていたなんて。
原発専用の消火設備、要員がないというのは、寒くなります。
日本の情報管制は、どうなんでしょう・・・。


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