タイトルは冗談だけど…いやあ、絞めたくなりましたよ。
出かけていて、薄暗くなって帰ってきたの。
さあ、急いで夕ご飯の支度をしなくちゃ、って。
そこへ、マイがやってきて
「ニャーグ」と鳴きながら、足に頭をすりすり。
「おお、おまえもひとりで寂しかったか」なんて、
しゃがんで、頭の後ろをちょっと掻いてやったりして。
「ニャグウ、ニャグウ」
「お腹すいたの? 餌はあるでしょ、それ食べてなさい」
「ニャグウ、ニャグウ」
いつもと違った変な声で泣き続けるの。
「古くってイヤだって? 今朝のよ。贅沢言わないで食べなさい」
猫になんて、いつまでもかまっていられないから、
夕ご飯の支度を…と、立ちかけて
ふと、横を見たら、おナスが一本落ちている。
あれ、こんなところに、おナスが?
それにしても、柄の長いおナスだこと……
次の瞬間わたし、
「ぎゃぁぅーーー!」
あの猫、絞めていいですか。
生きているのなら、ゴキブリにもクモにもたじろがないけれど
バッタやセミの羽だけ足だけ落ちてる、なんてのも我慢しますが、
死んだ○○○はイヤじゃ、イヤじゃ。足がすくむ。
さっそくGさんに電話。すぐ帰ってもらわなくちゃ。
「わたし、あんな台所に入りたくないですからね。
夕ご飯のしたくなんてできません」
「もうすぐ帰るけど、何かかぶせておけよ」
ダンボール箱を探してきて、モグに
「かぶせて」
「どこにいるの?」
「しらない、どこかへいった」
「マイじゃなくて、○○○」
「電子レンジの脇。居間への通路のまん前。
箱かぶせたら、マイがいじらないように重しも載せておいてね」
モグは「いやだなあ、自分ですれば」といいつつ、階下へおりて
「母さんの言ったところには無かったよ、マイが別のところに動かしてた」
しぶしぶ覗いてみたら台所のまん中に箱が。重しに新聞の束も載せてあった。
あんな場所では、台所仕事はむりよ。
そのうち、Gサンが帰ってきて、庭の隅に埋葬してくれたけど。
マイめ!
猫なんてきらいだ〜〜!