わたしの手根幹症候群の手術の抜糸後に、
縫合が開いちゃったときの家庭での手当てについて
ぼやっきーさんの掲示板でおたずねしたら、
ひろ先生がとても丁寧に答えてくださいました。
「へえ、ひとりでも、家庭でも、身近な材料でできちゃうの!?」
と、びっくりでした。
せっかく教えていただいた知識です
掲示板で消えていくのがもったいないので、
おふたりのご了承を得て、こちらに再掲させてもらいました。
ひろ先生、ぼやっきーさん、快諾してくださってありがとうございます。
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◇ひだまりねこ
縫合が抜糸後ひらいたときって、ふつうどう対処したらいいのですか。
後学のためにおしえてください。
本来なら、手術した医師の診察をうけるべきなんでしょうが。
・消毒薬ばしゃばしゃでも、また行って、縫い直してもらうの?
・他の形成外科にかかる?
・自力で(家庭で手当てして)なおす?
右手の手術があるので、また同じようになったとき
どうしたらいいのか、お聞きしておきたいのです。
◆ひろ先生
血がにじむ程度の傷なら何もせずそのままでも良いのです。
滅多に傷が開いたりしませんが、手をよく使う人では念のため、
防御した方がよいかも知れません。
その場合、以前紹介した「新しい創傷治癒」にある「キズパワーパッド」
(ちょっと分厚いのが気になりますが)を傷の上に貼る。
キズパワーパッドを貼る前に、水道水で傷口を洗う。消毒の必要はない。
傷を寄せ集めて絆創膏を傷に直角に貼ってそのままにする。
ガーゼ等を上に被せて傷からでる浸出液を吸い取らない(=ぬらして治す)、 ですかね。
http://www.wound-treatment.jp/title_hihukuzai.htm
◇ひだまりねこ
傷のてあて、そう間違っていなかったとわかり、ほっとしました。
傷をよせあつめて、直角に絆創膏を貼るのって、難しいですね。ひとりじゃできない。
うちは、わたし以外、傷を見るのが苦手で、手伝ってもらえません。ひとりでしてたの。
◆ひろ先生
傷に直角に絆創膏を貼る方法ですが、一人でする場合はですね。
一方の皮膚に絆創膏を貼ります。絆創膏を傷の方に引っ張りながら、
傷のもう一方の皮膚を、絆創膏を持っていない手の指で傷の方に寄せて、
寄せた皮膚に絆創膏を貼るのです。そうすれば一人で出来ますよ。
◇ひだまりねこ
へえ、なるほど。
ちょっと難しそうですが、脳内でシュミレーションすると、・・・できるかも。
絆創膏は、市販のものでなにか「これはいいよ」というお勧めはありますか?
◆ひろ先生
う〜〜ん。難しい質問ですね。
かぶれ易いかどうかですよね。
基本的に布の絆創膏は使っていません。かぶれる人が多い傾向にあります。
baby用を使うのですが、それでもかぶれる人もありますし、かぶれが
少ないと接着力が弱いし。
今まで経験した処では、セロテープが最も良いようです。
医院では使えませんがね。
◇ひだまりねこ
わあ、勉強になる〜♪
>かぶれが少ないと接着力が弱いし。
セロテープですか。食品用ラップと同様、発想の転換ですね。
いろいろお聞きして、とてもためになりました。
ありがとうございました。
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それにしても、セロテープでいいなんて。
水仕事で濡れても、簡単に貼り替えられるから便利ですね。
夏井先生のサイトでも
「上皮化,そのあとに」で、
「縫合創抜糸後の処置」の瘢痕の拡大を防ぐ方法として、
・傷に直角な方向に絆創膏を張る。
・サポーター,弾力包帯を巻く。
どのくらいの期間が必要か,であるが,やはり最短でも3ヶ月といわれている
(瘢痕組織が成熟するのにこれくらい必要だから)。
…と、ありました。
今からでも遅くないみたいだから、傷の箇所の保護のため、
できるだけセロテープをはって、サポーターをしていようかと思っています。
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★追記:
傷に直角な方向に貼るテープですが、
わたしの場合、セロテープを長い間(数日)貼っていると、セロテープの端の硬さが気になってきて、皮膚が嫌がってきました。いくつか試して、わたしに合ってたのは不織布でできたサージカルテープでした。
それぞれが、自己責任において試して使ってくだされば、と思います。
★追記-2:(2012年11月20日)
上でリンクを貼っている夏井 睦(なつい まこと)先生の
「上皮化、そのあとに」が全面的に書き換えられ
「上皮化が完了後/抜糸後の処置(後療法)」となりました。
簡潔で素人にもわかりやすくなっています。
リンクしたページの中ごろに【縫合創の抜糸後の後療法】とあります。
ぜひ、参考になさってください。
(トップページは、「
新しい創傷治療」です)