午後8時過ぎに家に電話がかかってきた。
声を聞いて分からなかった。
○○です、と苗字を言われても、まさかと思った。
「K子さん?」と聞いたら、そうだった。
……短大の時の同級生。40年以上ぶり!
チャーミングな声。
私の声は、変わってて、分からなかった、って。
だって、卒業してから会ったことあったかな、と思うほど。
いつしか「年賀状の仲」になってた人。
お母様を亡くされて今年が3回忌だって。
遺品の整理や、自分の物を整理してて、年賀状をみて、家に電話を下さった。
わたしと違って、秀才で自分なりのセンスを持ってて、素敵な人だった。
課題の評価は、彼女はいつも「A」で、いつも「Cマイナス」の私とはぜんぜん違う。
劣等感いっぱいの私には、ちょっとまばゆい感じの人だった。
でも、なぜか気にかけてもらって、つるんであちこち行っていた。
本棚には彼女がとってくれた写真の、ミニアルバムが今もある。
お母様のことや、お兄さんとの確執など・・・
長く長く、話して、多分聞いて欲しかったのだと思う。
共感してほしい、というか。
東京に住んでいる人。
会えたらいいな、とも思ったけど、お互いに事情もあるし。
また電話で話そうね、と笑顔で電話を切った。
気がついたら59分55秒話してた。
前に話したっけ、
恩人みたいだった人が、亡くなってから、ご夫君から知らせをもらったって。
ご病気と伺っていて、会いに行こうか迷っているうちに日が経って、
・・・・訃報に接した。
だから、会いたいと思う人には、思った時に会った方がいい、と思ってる。
彼女にも、いつか会いに行きたい。
12月22日が誕生日の彼女、1月7日が誕生日のわたし、
その辺で会いたいね、と彼女も言っていたし。