罠 わなわな

友人の紹介で、ボランティアグループ、動物ネットワークの方から、捕獲用の罠を借りたのが一昨日、日曜日。
カゴの奥の方に餌を置き、食べに来た猫が、踏み板を踏むと掛け金が外れて、入り口の網の戸が閉まる仕掛け。
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写真、縮小したらモアレがかかって見づらくなってしまった)

ボランティアの方が動物病院に連れて行くのに、お仕事の都合で4日(火)か5日(水)がいいというので、4日の朝に仕掛けることにした。で、前日の3日(月)は餌を与えないように(捕獲日の食いがいいように)ということで、2日(日)に、餌をカゴに入れて慣らすように、と。

ちょっとややこしいみたいだけど、失敗しないで1回で捕獲できたら、その方が猫にもストレスが少なくて済むからね。試しに、カゴの入り口の戸が落ちないように紐で縛って、中に餌を置いたら、猫たちはしばらく用心していたけれど、そのうち中に入って餌を食べた。まず黒が、そして用心深いグレイも……。

昨日3日(月)は、朝も、夕方も、黒とグレイが餌をねだりに来ていたけれど、やらないで、今朝、4時半に起きて、タナの面倒を見て(ケージから出して、餌やり、トイレ掃除)、そのあと、5時頃、外の罠に餌を仕掛けた。黒はよく、わたしが外に出ると餌をねだって(でも、タナが来てから、わたしは餌はやってなかったんだけど)庭のどこからか現れる。でも、今日は姿を現さなかった。

居間の、床までの窓は開けて、網戸とカーテンで中の様子は見えにくくなってる。そのカーテンの隙間から見てたら、10分もしないうちに、黒がカゴに入り、すぐ入り口の戸が落ちて閉った。
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黒は、鳴かない猫だ。鳴き声を聞いたことがない。罠にかかって、怯えているだろうに、声を立てない。それがあわれ。ごめんね、黒、怖い思いをさせて。

グレイも来るかもしれないので、黒の入ったカゴを、離れた場所に移した。
グレイは来ない。黒がかかった時点で、ボランティアさんにメールで連絡。「グレイは用心深いから無理かもしれないので、黒だけ引き取りに来てください」と。

今日はグレイは無理だろう、と諦めかけた時、カーテン越しに、罠に入るグレイが見えた。だけど、奥まで入り込まず、首を伸ばして、奥にある餌の皿から食べている。上手に「踏み板」を踏まないで。下半身としっぽがカゴから出てる。ああ、餌だけ食い逃げされるかな、と思ったところで、罠の戸が落ちた。
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ちょうど、ボランティアさんの車が来たところだった。

すぐに獣医さんに連れて行って、去勢のために睾丸摘出手術して、麻酔がさめる夕方にはリリースに戻ってきます、とボランティアさん。
手術後、傷口を舐めないようにエリザベスカラー(らっぱ)などしなくていいのか聞いたら、手術の傷は小さく、吸収される糸を使うので抜糸の必要もない。猫が傷を舐めて悪化さえることはまずないです、とのこと。
前猫のマイが、傷でも皮膚炎でも、なんでもなめて、なめて、悪化させる猫だったので、ちょっと気がかりだったのだ。

あと、耳をカットするかどうか、訊かれた。
避妊去勢の手術をされて、地域で餌をもらっている猫たちの耳をカットすることは、ネットで知っていた。(たとえば、こちら
そして、以前はわたし「猫の耳を切るなんて!」と思っていた。「耳からしっぽまで、丸ごとで猫なのに。丸ごとで猫の美しさなのに、それを傷つけるなんて!」と思ってた。

だけど、今は考えが変わった。生粋の、野良で生まれて、野良で育って、野良で死んでいく猫、じゃなくて、一度は人の手にかかり、避妊去勢手術をされ、地域で餌をもらっている猫は、生粋の野良と区別がつくほうがいい。まちがってまた捕獲されるようなことがあっては、猫にはストレスだ。その目標が、耳カットなのだという。
去勢の手術で麻酔をかけている間に、レーザーでカットするので、血も出ないし、猫は痛みを感じないのです、とのこと。

「本人、じゃなくて、本猫のために耳カットお願いします」
「水平と、さくらカットとありますが、どうします?」と訊かれた。

水平は、遠くからでも耳カットがわかる。「近所のA公園に済む猫は、水平カットしました」とおっしゃる。
V字型にカットする「さくらカット」は、水平より見分けにくいけれど、その分、自然だという。
ボランティアさんがあつかって、保護し、他の飼い主に引き取られていった猫たちのうち、半数くらいが耳カットされているという。「カットされてても、貰い手はいますから……」
黒とグレイには、さくらカットをお願いした。
「もし、保護されても、保健所で、人の手にかかって保護されている猫とわかりますから、すぐに処分されることはありません」とのこと。

黒猫もグレイも、車に乗せて連れて行かれるまで、うー、とかすかに唸っただけ。鳴き声は立てなかった。猫捕獲のあれこれで、タナ猫が不安定になって、にゃあにゃあ、鳴いてばかりいた。

夕方、ボランティアさんが、手術した黒とグレイを連れて来てくださった。いつもお願いしている獣医さんに、特別に割安料金でやってもらって、さらにボランティアグループからの補助が出るとかで、わたしの負担はそう大きくなかった。

カゴの戸を開けると、グレイはダッシュで逃げ出し、何処かに消えた。黒は、戸を開けても、奥を向いてうずくまって、なかなか出てこない。餌をエサに、って変か?(笑) キャットフードで誘いだそうとしたら、ダッシュで逃げた。

今日の夕方、黒もグレイも、エサをねだりに来なかった。
これに懲りて、もう来ないかな?

猫たちにはつらい一日だったとおもう。
でも、わたしは、これで責任の一端を果たした感じ。
Gサンがエサをやっても、野良をふやすのに荷担してるという後ろめたさがなくなった。
野良は、飼い猫より寿命が短い。十年以上、二十年近く生きる飼い猫とちがって、野良の場合は数年という。
黒もグレイも、一代限り。彼らから子孫が増えることはない。かわいそうな子猫が生まれることはない。

能天気に、へそ天で爆睡してるタナ猫。
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うち猫と外猫、保護の仕方は違うけど、それなりの責任を持って見守っていきたいと思ってる。

【追記】
翌日、8月5日、朝から黒が来た。
捕獲、手術で警戒心が増して来ないかと思ってたら、ちゃんと来た。
ちょうど餌が無くなっていたところだったので、Gサンが
「餌、どうするんだ?」と。
「あげてもいいと思うわ」とわたし。
「餌、ないぞ」
昨日、買ってくるようなことを言ってたけど・・・?と思ったら
お金を請求された。

「いくらくらいだ?」
「前にやってた食いがいいという餌、Fドラッグで300円か400円くらいだったと思う」
なんやかんやで、千円とられた。
Gサンも外猫として可愛がるなら、餌代くらい自分のポケットマネーで買ってあげてもいいんじゃない?と思った。手術代、一万ン千円、わたしが出したんですけど〜?
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by hidaneko | 2015-08-04 21:01 | ね こ | Trackback | Comments(0)
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